織物産地として
知名度、実績がある福井で70年

西出商事株式会社ホームページにお越し戴き有難うございます。
我社は福井産地にて多種多様な繊維を使用して製造した商品の販売を生業（なりわい）としている会社です。
繊維と言えば御承知のとおり、古（いにしえ）から現在まで人気の有る高価なものはお蚕（かいこ）さんが生み出す絹糸（本絹・シルク）です。しなやかで肌になじみ易く、その上品な光沢等で古来より重宝され、シルクロード経由でヨーロッパを席巻しました。更に絹のすごい所は数多の繊維の中で唯一音楽を奏でられる事です。そう、フランスでは“フル フル フル フル”衣擦（きぬず）れの音ですね。日本でも、昔の華やかな面影こそありませんが、花街のお姉さん方の本絹の帯を締める時の“キュッ キュッ キュッ キュッ”と響く絹鳴りの音、平たく言えば出勤前の気合いを込める前奏曲でしょうか……。また日本国技の大相撲でも関取衆の“まわし”は本絹です。TV中継で本番前の支度部屋で締め直しの時の絹鳴りを聞かれた方もいらっしゃると思います。勝負の前の緊張感漂う絹鳴りです。唯、高価な為、仲々一般には入手不可能でしたが、海外で、その後日本でも、セルロース等を原料とした化学繊維の人造絹糸（人絹・レーヨン）が生産され、その安価さと天然絹糸に近い外観も有り、人絹織物生産が拡大し、ついには昭和7年、世界で初めて人絹取引所がこの福井市に設立されました。当時から福井は織物産地としての知名度、実績が有った所為でした。その後、残念ながら様々な紆余曲折を経て、昭和50年、取引所は閉鎖されましたが、現在でもその理念を連綿と受継ぎ活動している組織が有ります。設立から80有余年を経た一般社団法人福井人絹倶楽部で現在の業務は繊維関連団体への協力事業として、助成金の支給、及び青少年育英事業として、大学入学予定者より奨学生を募り、毎年12名前後に返済不要の奨学給付金を支給しております。
我社も人絹取引所業務及び人絹織物生産販売から始まり、その後、時代のニーズに合わせ、ナイロン・ポリエステル・新合繊・複合繊維等の商品生産を継続し、創業以来70年を経過しました。今後ともよろしくお願い申し上げます。 代表取締役西 出 尚 三